猛暑

暑い。
ひたすらに暑い。
一歩外に出るだけで、満タンだった体力ゲージが赤点滅である。焼け付くアスファルト、水をかぶったようなサラリーマン、駅前で立ち尽くす私。世の中の平均女性より太り気味な私である。絵にするとしたらタイトルは「駅前で呆けるDEBU」。つらいものがある。
朝家を出る前にシャワーを浴びて制汗剤を振りかけ、汗拭きシートで拭き、しっかりタオルも持って出掛けて出先でもこまめに汗を拭き、汗拭きシートを使って、制汗剤を吹き付ける。それでも汗臭い。自分の体から立ち上る汗の香り。臭い。電車で隣に座るサラリーマン。汗臭い。もう汗まみれや。どうしようもない。
街ですれ違う美人からはいいにおいがする。おそらく彼女らのあとにトイレの個室に入ってもいいにおいがする。そういう人種なのだと思う。汗腺からいいにおいのする成分が出ているんじゃなかろうか。対して私はどれだけ気をつけていても汗臭い。つらいものがある。私もいいにおいを振りまいて歩きたいものだと香水をつけたが、汗の臭いと混ざって地獄であった。シャワーを浴びながら歩きたい。
この暑さ、もう電車の弱冷房車両にも乗ることは叶わない。たとえ腹を壊そうが、キンキンに冷えた空間に飛び込みたい。冷たい空間の中でアイスを貪りたい。動きたくない。
ちなみに私はただいま心療内科の待合室にいるわけだが、この待合室がまた弱冷房なのである。27、8度に設定してあるに違いない。つまりつらいのである。先ほどから胸元から汗の臭いが立ち上ってくる。勘弁してくれ。私が何をしたというんだ。汗腺という汗腺に消臭剤をぶち込みたい。むしろ消臭剤になりたい。芳香剤になりたい。
この狂気的な暑さの中、活動している人間全てに敬意を。疲れを感じたらすぐに休んで、自分の体と心を大切にして欲しい。普段の生活に必要なエネルギーに、この暑さに対応するためのエネルギーも余計に必要なのだから困りものだ。私も適切な量の薬に頼るなり、急速をしっかり取るなりして夏を乗り切りたいと思う。